2013年04月08日
朗読独演会 池波正太郎「本所・桜屋敷」
西早稲田の裏路地を入ると、昔のような光景の家並みがありました。
早稲田近辺にこのようなおちついた町があるとは・・・ちなみに諏訪町です。
その木造古民家の一軒家を借り切ってのイベント
「日本ノコトハジメ〜桜残月」を訪ねました。
きものときもの周りのものを、自分たちで作っているクリエイターさん達が集って
それは個性的で楽しい商品ばかりでした。目の保養とともにお財布が軽くなりました・・・
その最終日、昨日4月7日
「粋ことば江戸の春を感じる朗読独演会」
佐藤光男さんの朗読で
池波正太郎 鬼平犯科帳 より「本所・桜屋敷」 を聞きました。
佐藤光男さん
http://www.facebook.com/unosuke0914
美しい古民家の会場、きものを着て畳に座って、
朗読会のまえ、深川めしのおしのぎと桜茶をいただき
その時点で、もうすっかり場と空間の魔力に酔っていたのだと思います。
美味しかった・・・
でも、朗読は本当に素晴らしく「一人芝居」の迫力そのものでした。
俳優さんというのは、ここまでの表現をされるものなのか、間近に観て、透き通る声を聞きながら
まるで、江戸、本所、隅田川の景色が目の前に浮かぶようでした。
私も池波正太郎は大好きな作家で、特に「鬼平犯科帳」は愛読しましたが
なにしろ父が池波正太郎が大好きで、実家に山のようにあり、父の大好きな二大作家なはず(もう一人は内田百閨j
父と一緒に、テレビの「鬼平」もいつも観ていました。中村吉右衛門の鬼平のカッコよかったこと!
父はまだ存命ですが、すっかり気力も萎えてさまざまなことをおっくうがるようになりました。
ですが、この独演会は聞かせてあげたかった。
父は質素で高価なものに興味の無い人でしたが、江戸古地図だけは、みかけると必ず欲しがりました。
私が下町に住むことになって、大喜びしたのも父でした。
あー、また私の「ファザコン」全開ですが、本当に心が洗われた一夜でした。
映像や画像の視覚情報もとても好きで、映画や絵画や写真も大好きです。自分で制作したいと思った事もあります。
ですが、「ことばの力」を最近強く感じます。イマジネーションと思考力は、ことばによってこそ鍛えられるのではないか
と思ったりしています。
posted by にびいろ at 12:11| Comment(1)
| 下町の風情
ありがとうございます。励みになります。
この国の文化の荒廃と、日々にやせ細りゆく日本語の危機的情況にあって、「ことばの力」こそ、再興の鍵になる!と確信しております。