2013年03月30日

美濃の機械漉き和紙工場(丸重製紙さん)を見学

和紙の大ブランド品「美濃和紙」 
障子紙のイメージがありますが、それだけではありません。
でも厚手の紙より、薄手の紙がお得意ですね。美濃あかりアート も 光が透けないと、ね。

和紙を通った灯りの美しさ、陽の光を和らげる効果、共通点がありますね。
谷崎潤一郎の「陰影礼賛」のなかで、日本家屋のほの暗さ、和紙が陽の明かりを繊細なものにする美しさ、に触れているところは
いつも、背中がぞくぞくする気持ちがします。

そんな美濃和紙を見たいと思い、行ってきました。
美濃の機械漉き和紙メーカー「丸重製紙企業組合」さんの工場見学

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久しぶりな新幹線にのって名古屋へ(新幹線とか飛行機とか、乗り物が大好きだったり)そこからJR特急富山行きで「美濃太田」「長良川鉄道」に乗り換えての「美濃市」駅で降りたら、ごはんを食べて、タクシーで向かいます。
長良川の澄んだ水に心奪われながら、なかなか付かないのでだんだんタクシーのメーターが、気になって・・・
やっと着きました!

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13時から、集まった方々10人くらいで、
和紙ブラザーズ「辻 専務理事(お兄さん)/常務理事(弟さん)」のお二人のご案内&解説。
要点を押さえて効率よくまとめた説明。ご兄弟の息もさすがにぴったり。
いいなあー、兄弟って・・・

原料について語るお兄さん

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針葉樹と広葉樹、楮やガンピ、三椏、麻ではそれぞれ繊維の長さが違う・・・ふむふむ。

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抄紙機のカッコよさは、工場フェチにとってたまりません。
中型の抄紙機が回っているのは、ぞくぞくしますね。

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工場フェチが、工場で最も注目するのは、実はそこの工場のきれいさです。
工場、生産現場というのは普通にしておくと汚れるし散らかります。
整理整頓、ゴミが落ちていない、劇物などや機械の表示、そこ大事。
丸重製紙さんの工場は、失礼ながらこの規模の工場にはあり得ないくらい、きれいな工場。
抄紙工程というのはかなり汚れると思うのですが、きれいさを保つのは継続した努力の賜物ですね。

この工場の主力製品は「透かし入りお懐紙」のようです。国内かなりのシェアだそうです。
茶道をされている方に取っては必需品ですが、たしなまない私も、家に切らしません。
お菓子を乗せたり、コモノやアクセサリーのパッケージに使ったり、便利ですもん。
そして、透かしが入ってお洒落ですもん。以前、褒められた「雪月花」のお懐紙の
透かしの漉き網がちょうどありました。これこれ、持ってる(お懐紙ね)

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以前は、和紙は手透きじゃなくちゃ、ホンモノとは言えない、と思っていました。
でも、どうなのかなあ、この抄紙の作業を見ていると、
今やこういう工場というのももう貴重で、職人技が生きているんだと思うのですよ。

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手で作る作業、和紙なら「手漉き和紙」、それって「何をもってホンモノ」だろう?
手漉き和紙でも、化学薬品も使えば、一部機械を使います。
何も機械も薬品も使わない手漉き和紙、はそうそうありません。今の時代それではものすごく高額になってしまう、
市場に合わないものになる。どこまで「手作業」を残すのか。伝統産業を見ていると必ずぶつかる高い壁です。

機械漉き和紙、それが市場に合うのであれば、その技術は残して行くべきです。
ただ、嘘やごまかすのはよくない事だと思うのです。自分の首を絞めます。

この丸重製紙さんは、月一度の定例工場見学を実施されています。
どなたにも、同業者も歓迎だそうです。そうした方が絶対生き残って行ける、私もそのお考えに共感できました。

そして、新しい市場開拓にも打って出ています。海外にも。

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温故知新、大事ですよね!







posted by にびいろ at 21:33| Comment(329) | 活動/取り組中

2013年03月24日

マイブームは半襟!きっかけは「和キッチュ」さんの刺繍半襟

井戸端着物マーケットは、なんだかんだといって、彦根の新之助上布webshop店長の代役をして
毎回参加でした。最初の頃は、「単なる代役」で(今もそれに近いですが)、
インディーズ着物のみなさんとも初対面、新之助上布の販売も初めて、で
緊張しまくっておりました。

その時に出会った、「和キッチュ」さんの半襟!
わたしはペタコさんのイラストの雰囲気が好きだからだと思うのですが
ペタコさんがデザインをして、ベトナムの女性が手仕事で刺繍をしているというこの半襟にノックダウン!

デザインの種類もいっぱいあって、あれもこれも欲しいのに、そう大人買い出来るほど安カワイイなお値段でもないところも
「今回は諦めるけど次はあれを」みたいな心を揺さぶります。

で、先日のイベント「和コモノ咲イタ」で、
「次回の井戸端で着用するために必要だわ!」という最適な言い訳を見つけたので
買ってしまった・・・

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初田せつさんのレースと、たんす屋クリエイターズモールでお目にかかったberry工房さんの手染め、どちらも可愛い!
コモノだと、いい年をして可愛らしすぎないか?と思っても、合わせるきものでコーディネート出来るはずー、とチャレンジしてしまいます。

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シックな黒刺繍を

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着用 帯を黒にして合わせてみました

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posted by にびいろ at 13:10| Comment(0) | 仲良しな人たち

2013年03月23日

桜は美しいから、写真はむずかしい・・・

今年は例年になく、ソメイヨシノの開花が早くて、東京は22日でもう満開宣言です。

うかうかしていると、またお花見をしそこなってしまうので、毎年恒例「谷中霊園」でささやかなお花見をしました。
ささやかなお弁当を、それでも朝からバタバタしながら作って、家から30分くらいブラブラ歩くと
上野のお山〜芸大〜上野桜木〜有名なパティスリー「ショウゾウイナムラ」〜谷中霊園へ

桜は普通に撮ると意外とインパクトが薄い・・・

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こんな風景をいれてみたり

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人を入れるとまた面白くもありますが、人の写真はちょっと苦手なんです

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カメラを構えていると、小鳥が花を落とすんですよ!蜜を吸っているらしい。からすが枝を落とすときも。

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幹から咲いている花とか

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結局「歴史的建造物」をいれて締めくくり。

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posted by にびいろ at 09:59| Comment(0) | 下町の風情

2013年03月21日

薩摩琵琶と尺八のユニット 百夜月〜ももよづき〜

可愛いくて凛々しい演奏の若手薩摩琵琶奏者、榎本百香さんと
若手ながら実力派尺八奏者、川俣夜山さんの
ちょっと珍しい「琵琶と尺八」のユニット「百夜月」

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榎本さんの所属している流派の薩摩琵琶鶴田流の他の方の演奏を前から聴いていたコトもあり
また、合戦物「平家物語」が大好きなので、「平曲も」大好き

おまけに親しくさせていただいている「gallery園」さんの一押しアーティスト
そんな由縁で、榎本さんの演奏は何度も聴かせていただいています。
川俣さんとの「百夜月」も2回目

とても心地よい音と流れる調べ。

笑いを誘う、ゆる〜いお二人のMCも、寛げました。

曲はけっこうたくさん6曲くらい(それ以上?)
私の好きな「東風」(榎本さん作曲)、平曲「那須与一」これは本当にかっこいい曲。
川俣さん作曲の「昇風」「乱舞」もとてもストイックで素敵な曲。

笹塚の「ホテルブーゲンビリヤ」の中国茶ライブカフェで、音響もいいのです。
中国茶も美味しい、種類がいろいろあります。ランチビュッフェのお料理も私の好きな味で、お得感満載でした。

もう少し、ざわざわ食べたり呑んだりしながら、みんな緊張しないで聴ければいいのに〜とも思いましたが
どうなんでしょうね〜。

** gallery園「百琵琶園」パンフレットの榎本さんかっこいい♪ **

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posted by にびいろ at 16:40| Comment(0) | 仲良しな人たち

2013年03月18日

桜が開花したし、陽気に誘われて日本民藝館へ

とっても久しぶりに、駒場東大前の「日本民藝館」を訪れました。
朝から春めいていい陽気、友人のお母様から頂いたお着物を着てみたいと思い
せっかくだからどこか散歩してこよう〜、と思っていたら
「お天気もいいし、あまり混んでいないところへお出かけしない?」とのナイスタイミングなお誘い!

ずっと行きたかった「日本民藝館」へ。
深澤直人氏の館長就任のニュースを聞いていましたし、自分の仕事やいろいろなことの原点を
振り返るのにいい場所だろうと、ずっと行きたかったのです。

特別展「日本の漆 ー南部・秀衝・浄法寺を中心にー」の会期中でした。
東京国立博物館で「漆」の展覧会なら、もっと技術の粋を集めた、蒔絵や螺鈿、繊細な塗りが並ぶのでしょうけれど
そこは「日本民芸館」らしく、親しみの持てる温かい器を、生活の中のような陳列で見ることができて
なんだかホッとしました。

漆と言えば最近根津美術館で見た「柴田是真」
超一流の技術、天才の尖った才能を見るのも勉強ですが、
いろいろなものを見ることで「均衡」をとるのって、精神的に必要だと、思いました。

こんな渋い場所に付き合って下さった方に感謝!頂き物のおきもので人生初訪問着なんです〜、
と言ったら写真をたくさん撮って下さって^^ありがとうございます。

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posted by にびいろ at 21:56| Comment(0) | 工芸品/手作り